退職代行はどんなサービスか
テレビを賑わせている新しいサービスが、退職代行です。
退職したいのに退職させてくれない、退職の旨を伝えられない人が利用するサービスです。
利用者に変わって、退職の意思を会社に伝え、会社と交渉をして退職を実現させるというものです。
これだけ聞くと、ちょっと前ではこのようなサービスがあること自体信じられないでしょう。
こんなサービスは、企業とちゃんと向き合わず、大した仕事しない人が利用するものであるとも受け取られかねません。
しかし、現在は退職を伝えたら強引な引き止めにあって退職できない、退職届けを受け取られない、損害賠償を請求された、嫌らがらせが始まったなど、企業の方が耳を疑うような対応をするため、退職しようにも退職できないというケースが多くあるようです。
しかも、このような対応をする会社の多くは、残業代が未払いであったり、サービス残業を強制されたり、酷い労働環境であったりと、幾つもの問題が重なっていることがほとんどです。
このような状況から発生したサービスなので、現在のニーズに非常にマッチしており、利用者が急増中というわけです。
退職代行は何をしてくれるのか
では、退職代行サービスは、具体的にはどんなことをしてくれるのでしょうか?
まずは、利用者に代わり、退職の意思を会社に対して伝えてくれます。
そうすると会社は退職を引きとめようとしたり、それを受け入れなかったりと色々な反応があることでしょう。
その対応に対して、法に基づいて粛々と会社とやり取りして退職のための手続きを進めてくれます。
利用者が退職までに残っている有給を消化したいという希望があれば、それの交渉もしますし、保険証や貸与したものの返却の手続きも行います。
会社側も退職代行サービスと交渉していく中で、どうしてこのような経緯にたどり着いたのか知りたいと思う場合があるでしょう。
そのような場合には、利用者からヒアリングした内容を話し、退職を決意した経緯を説明したりもします。
このように、退職にかかる全ての手続きを利用者に代わり、行ってくれるのが退職代行サービスです。
退職代行の利用料金
それまで働いた経験から、退職が一筋縄ではいかないと思う人が退職代行を利用するのでしょうが、気になるのはその料金です。
いくら自分の手を煩わすことなく退職できたとしても、サービス料金が自分が払える額を超えていたら利用しませんよね。
相場としては、5〜10万円のようです。
これは退職代行サービスを提供している会社によって、料金は全く違うようです。
値段の違いは、主に退職代行をしてくれるのが弁護士であるか否かのようです。
退職に関して法的主張が必要な場合には、弁護士でないと主張すること自体が難しいです。
相手が弁護士となると、会社は退職手続きを進める中で他の探られたくない事まで露呈しないようにするため、かなりスムーズに退職手続きが進むようです。
これが弁護士でないと、会社側も大きく出て退職させまいとする粘ることもあるようです。
そうなると、少し高くても弁護士が提供しているサービスを利用する方が良いと言えます。
また、昨今は正社員だけでなくアルバイトとして働いていた場合でも、退職を受け入れてもらえない事例があります。
アルバイトの場合は、さすがに正社員ほど雇用に関する手続きが難しくないため、費用はかなり安いようです。
あまり利用したくはないですが、円満な退職ができそうにない場合の最後の手段という位置付けです。
退職代行の成功率
退職が難航しそうだから退職代行サービスを利用したのに、退職できなかったら元も子もありません。
退職代行サービスの成功率は、100%なのでしょうか?
残念ながら成功率は、100%ではありません。
退職そのもの自体ができない場合や、退職に伴う有休消化などの要求が通らない、一部の書類が郵送されないなどの失敗事例があります。
また、退職自体はできたが、会社から損害賠償を請求されることもあるようです。
このような失敗事例は、退職代行サービスの失敗と必ずしも位置付けられることはなく、会社の酷い対応の結果であったり、利用者のそれまでの働き方が問題であったりと、失敗の原因は様々です。
利用者としては、損害賠償請求されるような働き方は、日頃から避ける必要があります。
退職代行は儲かるのか
退職代行サービスで検索すると、多くのサービスがあることがわかります。
この中からどのサービスを利用するのか、判断するのは中々難しいでしょう。
そのような人のために、退職代行サービスの比較をするサイトがあります。
それを見ると、30社を超えるサービスが比較されており、現在はかなり需要があるサービスであると言えます。
儲かる見込みがなければ、これだけサービス展開されていないので、見込みが十分にあるのでしょう。
料金・成功率・対応スピード・法律の精通度など、色々な点でサービスごとに評価されているので、自分に合ったサービスを見つけることが、利用者にとって最初にしなくてはならないことです。