コンビニにも人手不足の波が
昨今色々な業界で人手不足が叫ばれていますが、コンビニでも同様の問題が顕在化しています。
ただ、人手不足だから店舗を閉店するというわけにはいかないのが、コンビニの宿命ですよね。
夜間に営業していることで、防犯的な効果もあるので、利用頻度はそれほど高くなくても、閉店して欲しくないってのが周辺に住む人の思いです。
そのため、コンビニ各社では、店舗オペレーションの無人化や効率化の取り組みが開始しています。
どのコンビニでもまだまだ実験という域を出てませんが、いずれの実験もかなり本格的で、実験が成功すれば近いうちに導入される期待を持てます。
そのうち、ほとんどのコンビニが無人になり、人は品出しくらいすることなくなりそうです。
で、更に将来では、品出しも自動化されるのでしょうね。
今のうちにキャッシュレス決済に慣れておいた方が良さそうです。
各社の実験内容について
コンビニの大手といえば、セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの3社です。
この3社ともに無人化や効率化の取り組みをしているので、順に紹介します。
セブンイレブンは顔認証
商品開発にかなり積極的なセブンイレブンですが、実は技術開発にもかなり積極的です。
顔認証で来店者を把握してキャッシュレス決済で支払いをすることで、無人化を実現しようとしています。
企業と連携して、ビル内に実験店舗をオープンしました。
事前に登録した顔のデータと入店時に捉えた顔から個人を認証します。
会計はセルフレジで利用者がバーコードを読み取り、社員証をかざすことで給与天引きにするとのことです。
国外でもこのような取り組みを実施しており、国外ではセルフレジではなく、画像認識技術によって商品を認識して、支払額を定めてくれるようです。
ファミリーマートは店舗をIoT化
ファミリーマートは、店舗内に各種カメラやIoTセンサーを設置して店内をセンシングすることで、店舗のデジタル化を目指しています。
店内の様子だけでなく、店員にもウェアラブル端末を装着してもらい、店員の動きデータも取得します。
このように取得したデータから、店内の状況を的確に把握できるので、今何をすべきなのかがわかり、業務の効率化を図ることができます。
更に、これまで手書きしていた商品の説明や価格を、電子化してしまおうという取り組みもあるようです。
確かに、一々手書きしたり入れ替えたりするのは、結構面倒ですから、これはかなりの省力化になるでしょうね。
現在の業務の効率化だけでなく、カメラやセンサーから得られた情報から店舗レイアウトや商品を置く場所の配置など、将来の予測までするというのですから、驚きです。
ローソンはスマホレジで無人化
ローソンは深夜に店員がレジにいない無人営業の実現に取り掛かりました。
入店するのにも専用アプリが必要なので、ちょっとハードルが高く見えますが、結局決済でアプリが必要なので、実はそれほどハードルは高くありません。
そして決済は、スマートフォンまたは電子マネーなどで決済を行うレジで行うという仕組みです。
一応店員も一人はいるようですが、レジ作業は行わずに商品の片付けなどを行いながら、システムのトラブルに備えるくらいしかやらないようです。
これなら、店員の作業量は減るので、かなり作業の効率化を図ることができそうです。
そのうち、深夜だけでなく日中もこのような無人店舗が増えそうです。
JRも無人化の実験を実施
いち早く店舗の無人化を実現して、話題を作ったのはJR東日本のキオスクではないでしょうか?
一度に入店できる人数は3人と制限されていて、実験感がかなり出ていました。
そして、JRなので、決済に使用できるのは交通系ICカードのみというのも、まだまだって感じがしました。
でも、ICカードをかざして入店、購入する商品を手にとって出口に立って再度ICカードをかざすと決済完了という流れです。
ここで驚くのは、レジっぽいレジがないことです。
店内にいる時から人の動きを監視して、誰がどの商品を手にとったのかを完璧に把握しているから、実現できるのです。
しかも、決済をしないと店舗から出ることができないので、万引きはほぼ無理です。
きっと課題も多いのでしょうが、このような店舗が多くの駅で導入されたら、日本変わったなって思いますよね。
他の業種も無人化実験を続々と実施
このような店舗の無人化、効率化の取り組みを行っているのはコンビニだけではありません。
あのネットショッピングで有名なアマゾンでもやり始めましたね。
スーパーでもショッピングカートにタブレット端末をつけ、商品をカートに入れていき、会計まで済ませてしまうというシステムです。
これだと、利用者はレジに並ぶ必要はなくその場で会計ができてしまいます。
レジに常時いる店員も必要ないので、人手不足を解消できます。
他にも銀行、スポーツジム、ホテル、レンタカーの店舗などで続々と無人化の取り組みが始まっています。
現時点では無人店舗の方が目につきますが、近い将来有人店舗の方が珍しいという状況になるかもです。